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クラシックは怖くない! スクール・オブ・クラシック
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遊びStyle:素敵な遊び、おもしろいコト。 ソニースタイルがさがします。
ちょっと高尚なイメージのあるクラシック音楽で遊べたらサイコーではないか、ということで、今回のテーマはクラシック音楽です。(クラシック好きの方々ごめんなさい)今回はクラシック音楽の造詣がゼロに等しい取材班が、「ゼロからクラシックを楽しみたい!」と取材を敢行。国立音楽大学助教授の吉成順先生が、とても面白くナビゲートしてくださいました。クラシックは、実は気軽に聴くべき音楽だったんです。
Photo ナビゲーター国立音楽大学助教授 吉成 順 先生
  吉成 順(よしなり・じゅん)
1956年大津市生まれ。九州芸術工科大学卒業、国立音楽大学大学院修了。現在国立音楽大学助教授。専攻は音楽学(音楽社会史)。近・現代の演奏会制度や音楽ジャーナリズム、音楽におけるハイ・カルチャーとポピュラー・カルチャー、管弦楽及び管弦楽作品の歴史などに関心を持つ。共著に『モーツァルト事典』(東京書籍)など、監修書に「『正しい』聴き方」シリーズ(青春文庫)、『モーツァルト・アーカイヴズ』(小学館)などがある。
バイオリン クラシックのコンサートで遊んでみたい。 image
初心者としてはいきなりの感もありますが、まずはコンサートに行ってみたい!でも、クラシックのコンサートはどうも敷居が高くって・・・・クラシックの全くの初心者が、いまさら人に訊けなかったことを、吉成先生にきいてみました。

昔は踊ってたんだから、気軽にいけばいいんですよ。
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 クラシックのコンサートって、服装やマナーにも気をつけないといけないようなイメージがあります。そういうことを考えると、足が遠のいてしまいます。そのことから、うかがってみます。

「マナーは、本当は、私はどうでもいいと思っています。本来クラシック音楽のコンサートは、叫んだり立ち上がって踊ってもいいものだったんです」

 え・・・そうなんですか?ホントに?

「舞曲ってあるでしょ。あれはまさに踊るための曲ですからね。オペラとかコンサートは元々、宴会のアトラクションでした。演奏しているときにお客が話したり移動したり、飲み食いしたり、気楽なものだったんです。リスト(1811-1886 ピアニスト、作曲家)なんてアイドルでしたから、花や歓声が飛び交っていました」
「ただ、現在のコンサートホールでは、なかなかそれはできません。演奏中は静かに聴きたいというリスナーが多数ですから。ロックのコンサートで観客が総立ちのなか、ひとり座っていたらヘンだということの裏返しですね。まあ、周囲に迷惑をかけない程度に、自分なりにリラックスして楽しむというところでしょうか。でも少なくとも、服装の掟はありません。クラシック好きの人がたまたま盛装好きなんだ、ぐらいに思っておけばいいんじゃないでしょうか」

 なるほど。あまり堅苦しくなくていいようですね。それから、いざコンサートに行こうとしても、どんな作品を選んだらいいのか、誰の演奏を選んだらいいのか分かりません。有名な海外アーチストの公演なら無難かもしれませんが、チケットが高価ですよね。

「海外のオーケストラや指揮者、オペラ歌手が来日すると、チケットは高すぎますね。私も敬遠してしまいます。でも演奏家は国内にもいっぱいいます。例えば各県の交響楽団や、若い演奏家のほうが一所懸命やってくれるので、なまじベテランで名の知れた人よりも感動できたりしますよ」

 オーケストラのコンサートに行ったとして、困るのが、どこを見てたらいいのか分からないということです。指揮者を見てればいいのか、前の方の演奏者なのか。そんなこと悩んでいるうちに、疲れてきて、しまいには、あまり動きのないシンバルが、いつ動くのかだけが気になってしまったりとか(笑)。どうすればいいのでしょう 。

「どこ見てもいいですよ。目を閉じてもいいわけだし。私の場合は、指揮者を中心に全体を眺めてますかねえ。知っている曲ならば、次に演奏の出番が来るパートの奏者に注目したりもしますが。美人の奏者がいれば、そちらに目がいくこともやっぱりありますかね‥‥(笑)」

 地方の小さな楽団の方が感動するかも知れない。しかも行ったら美人奏者を見ていればいい。そんな風に考えると、コンサートがなんだかとても楽しそうに思えてきて、行きたくなってきました!さっそくチケット情報を調べてみます!

指揮者は、演劇で言うと演出家なんです。
image  思いきって、これまでずっと疑問に思っていたことを訊いてみました。指揮者って、あの壇上で実際に何をしているんでしょうか? 指揮棒はけっこう無茶苦茶に動かしているみたいだし、あれで演奏者に伝わる何か暗号のようなものがあるんでしょうか。

「それは、リハーサルのときに打ち合わせをしているわけです。指揮棒の振り方による合図、それによる音の強弱や速さなどを打ち合わせておくんですね。指揮者は、演劇ならば演出家です。指揮者によって、演奏自体がかなりちがってくるのです」

 では次の疑問。どんなに有名な定番の曲でも、演奏家はずっと譜面を見て演奏しています。ポップスの場合はそんなことないですよね。音符ってそんなに覚えられないものなのでしょうか。

「音符も見るでしょうけど、主には、指揮者がリハーサルの時に出すさまざまな指示(演出)が譜面にメモしてあって、それを見てるんです。弦楽器の場合は、弓の上げ下げも、指揮者によって好みがあって、その指定も重要です。音のニュアンスがちがってきますから」

 もうひとつ疑問。オーケストラの指揮者を見ていると、演奏のリズムと指揮棒が振られるリズムがどうも合っているように見えないんですが。

「・・・指揮者は指揮棒を演奏よりワンテンポ早く動かしています。演奏のリズムと合っていたら、演奏者がそれを見た時にはもう遅いわけで。それじゃ指揮になりませんよね(笑)」

 ワンテンポ早くなんて、音を聞きながらですから、よくできるなーと感心したのですが、このことは、実は学校の授業で習って知っていた人も多いということを、後に編集部のなかで知りました。

「かつては、そのタイムラグが長いほうがすごい、などと言われた時代もありましたし、わざと曖昧な指揮棒の振り方をするのがよい、というやり方もありました。そのほうが演奏家が集中して合わせるから、という理由です(笑)。でも最近は見やすい、はっきりした振り方が主流ですね。小澤征爾さんもそうですし」

 オーケストラの演出家である指揮者には、絶大なカリスマ性やコミュニケーション能力が求められるとのこと。指揮者のそれぞれの性格を知るぐらいになれば、演奏を聴くのも、もっと楽しいかも知れませんね。
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