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NHK-FM「ジャズクラブ」終了・お礼 [2005.03.30]
▲長いこと「ジャズクラブ」を可愛がっていただき、ありがとうございました。あなたの幸運を、番組が終わっても祈っています。I wish you good luck !
 3月26日の放送をもって、NHK-FMのジャズ番組「ジャズクラブ」が終了しました。
構成/DJとして97年4月に起用されてから8年間、多くの方々に支えていただき、幸せな時を重ねることができました。今は感謝のきもちでいっぱいです。
 聞いて下さった方々、本当にありがとうございました。

 日曜日から土曜日にオンエア日が変わっても、いつも深夜のオンエアでしたからエア・チェックしてまで聞いて下さった方も多く、また入院中といった様々な人生のチャレンジのさなかに番組を聞いて下さり、楽しい気分になった/ジャズって楽しいんですねと言って下さる方も大勢あって、DJ冥利に尽きる8年間を過ごすことができました。
 スタッフの皆さんも、ありがとうございました。現在のNEP元木さん、Sha la la本田さん、島貫さんのチームで固定してからは特に楽しい現場でした。いつも笑顔とサポートを、ありがとうございました。
 最終回を聞けなかったというリスナーの方たちから、何で事前に知らせてくれなかったのか、水くさいじゃないかと言っていただく度に、私としても心のうちで整理した「さみしい」思いが甦ってきますが、制作サイドの要望でお伝えできなかったことをご理解下さい。
 最終回の前に、「ジャズクラブ」初めての「リクエスト大会」をやってみたのも、皆さんに感謝のきもちを少しでも届けたい、終わる前に皆さんの声を直に聞いておきたいという想いからでたことでした。
 おかげさまで楽しいリクエスト大会になり、いただいた葉書は、かけられなかったものをふくめて全部とってあり、時間ができたらスクラップしようと、葉書ケース(元来は写真のアルバム用)を求めてきたところです。
 レギュラー番組のお話しをもってきて下さったのは、当時「ジャズクラブ」の担当ディレクターで、ご自身もジャズ・ピアニストである、中山千尋さんでした。中山さんとは今も親しくしてさせていただいていますが、多くの日本のジャズ・ミュージシャンから敬愛されているだけあり、日頃は明るい方で、ついぞ怒った顔を見たことはありませんでしたけれど、私憤はなくても公憤はもっていらして、ジャズ(特に日本のジャズ)をとりまく状況を少しでも向上させたいという意欲にあふれた制作姿勢に、私まで衿を正したものです。
 中山さんに、特に言われたことにNHKの公共放送としての立場と意義がありました。その意見に賛同し、レコード会社からのプロモーションには動かされないこと、本当に佳いと信じる音楽をかけることを自分に誓い、より広義のジャズを紹介していこうと意を決して臨んできました。

 当時デスクで、今は解説委員をつとめていらっしゃる田村孝子さんが、優しい笑みを浮かべてではありましたが、次のように言われました。「ディレクターはきっと頻繁に変わるでしょう。誰がきても佳い番組を作れるように、自分で何でもなさってくださいね。私自身が苦労しましたから、若手の女性にぜひレギュラー番組をもっていただきたいと選んだんですよ」。久しぶりに「若い」と言われて、うれしかったですね。田村さんのように、笑顔を絶やさず仕事をしていられるようになれたらと、以来お手本にさせてもらってきました。

 確かにそれまで番組をもっていた民放と違って、NHKでは特集の内容や選曲もすべて自分で考えなくてはなりません。しゃべることの内容も任されますし、実際にアルバムをそろえることも、ゲスト出演の打診の電話からそのリコンファームまで自分でやらなくてはなりません。
 最初の1年はその責任の重さと仕事量にフラフラでしたが、いつしかその責任を楽しめるようになりました。リスナーからの葉書や、ゲストに来てくださったミュージシャンとのおしゃべりの楽しさ、田村さんや中山さん、その後の松平さん、門本さん方が支えてくださったおかげだと今も感謝しています。
 NHK-FMでしゃべることの歓びは、全国津々浦々の多くの方とつながれることにありました。その分母の大きさは、やりがいにもなりました。年齢層も大変広く、11歳から80歳までの方から葉書をいただいたんですよ。皆さんの共通項はひとつ、「ジャズが好き」。
 ジャズ好きだというだけで、同じチームに属している感覚があるんですね。仲間内では意見の対立があったとしても、やっぱり仲間だと思っている。
 それは聴き手に限らず、ミュージシャンとの関係もそうで、「ぼくらは同じボートをこいでいるんだね」とハリー・コニック,Jr.に言われたことがありますけれど、ロックや映画評論に関わる諸氏に聞くと、アーティストと「友人」になることはないのだそうです。多くの友人を得、多くの聴き手の方とつながりをもてたことは、ジャズに関わったからこその幸福だと思っています。

 「出てもらったラジオ番組が終わるのよ」とブランフォード・マルサリスにメールをうったところ、「あんなリアル・ジャズの番組があるってことが、夢のようなことだったんだね。残念でしかたない」と言ってくれました。
 その「夢」を多くの方と共有できてた幸せは、いつまでも私の心のなかで灯りとなって、これからも行く末を照らしてくれるでしょう。

 現在、放送関係のレギュラーは、2004年の4月からJALで始めた、機内オーディオ放送「Jazz In The Sky」(監修/選曲/ナビゲーター)です。またFMでお耳にかかることもあると思いますし、このサイトに足繁く寄って下されば、近況やその時々の大お勧めものをお伝えしていきます。
 いただいたメールには必ずお返事をしているので、なんなりとメールを下さい。いつでもお待ちしています。

 長いこと「ジャズクラブ」を可愛がっていただき、ありがとうございました。皆さんのおかげでした。
 あなたの幸運を、番組が終わっても祈っています。I wish you good luck !
NHK,501スタジオで。最後回の収録風景
▲頼りになり、楽しいチームだったスタッフの方たちと。左からNHK技術の高木さん、制作会社であるSha la laの本田さん、ヨウ、Sha la laの島貫さん、NHKエンタープライズの元木さん。このうち元木さんと本田さんが新婚です。お幸せにね〜!
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